○はじめに
WCSに影響を受けてダブルを始めてから約3ヶ月、ダブルでも初めて最終3桁を達成したので、記念に構築記事を残しておきます。
○結果
最終順位: 954位(レート1752.344)
この構築での戦績:44勝29敗(勝率:60.3%)
(シーズン通しての通算戦績:100勝79敗(勝率:55.9%))
○構築経緯
- 赫月ガチグマの破壊力に魅力を感じ、このポケモンを最も活かせるであろうトリル軸で構築を組み始めた。
- トリル始動役として、それなりの耐久力がありワンパンされにくく、先制技無効により赫月を強く通すサポートができるリキキリンを採用。
-
トリル前にリキキリンを倒しにくるトドロクツキや眼鏡サーフゴーの様な中速高火力ポケモンの並びを対象するため、それらに上から圧力をかけられるカミイーユイの並びを採用
-
トリル軸、カミイーユイ軸の両方と相性が良いテツノカイナを採用。
-
ここまでの5匹で水の一貫があるため、水を一貫を切りつつウーラオスにも強く出れる水オーガポンを採用。
○個体紹介
ガチグマ(赫月)@喉スプレー
- テラスタル:ゴースト
- 特性:心眼
- 実数値:217(228)-×-140-188(124↑)-105(156)-51(↓) ※S0個体
- H-D:C特化シルクのスカーフ赫月のブラットムーンを最高乱数切り耐え
- C:偶数(C1段階アップ時の端数切り捨てを考慮)
- 技構成:ブラットムーン/大地の力/ハイパーボイス/守る
この構築のエース。制圧力が凄まじく、横にリキキリンを置いた状態でトリルが成功した試合は9割方勝っている気がする。
火力に振り切るよる耐久に回して行動回数を増やす方が強いと考え、努力値をほぼH-Dに回し、テラスも格闘透かしを意識したゴーストにしている。この配分でも、ハイボ & C+1手助けハイボでH145-D156のハバカミが倒せるので火力的に十二分に高い。また、テツノカイナ入りの構築にも強気に出していけるように最遅で採用している。実際にテツノカイナに下を取られたのはシーズン中で一回のみだったので、おそらく正解。
ほぼリキキリンとセットで選出していた。現環境のトリルエース枠としては3番目に遅い枠(コータス、通常ガチグマの次)のためトリルミラーには弱いが、それ以外の構築には割と強気に出していける。
シーズン終盤に「テラスタイプは受けよりの方が強いんじゃないか?」と思い立ちゴーストテラスを採用していたが、よくよく考えると格闘とフェアリー両方の体制がつけられる毒テラスの方が強いかもしれない。
リキキリン@オボンの実
- テラスタル:フェアリー
- 特性:テイルアーマー
- 実数値:227(252)-×(↓)-132(236↑)-130-93(20)-80
- H:特化
- B:11n(これ以上上げてもA特化水流連打の乱数が変わらなかったので、11nまで振って残りはDに配分)
- D:余り
- 技構成:マジカルシャイン/サイドチェンジ/手助け/トリックルーム
トリル始動役。
メンハかオボンかを迷ったが、メンハを持っていなかったせいで負ける試合より、オボンを持っているおかげ勝てる試合の方が多いと思ったのでオボンを持たせた。結果として、封印とかトリル返しとか多彩な手段でトリルを妨害されたので、たぶんオボンの方が正解。
自身で殴ることは諦めているので、技構成は襷潰しに便利なマジシャのみ1ウェポンで、残りはトリル/手助け/サイドチェンジでサポートに特化した。サイチェンは採用率が低いのもあって警戒されにくく、1回目はほぼ確実の通るのが使いやすかった。自身の火力は低いが、手助けとサイチェンのおかげでどんな状況でも腐らないのが偉い。
基本的にはトリル運用が前提のポケモンだが、稀にカミイーユイ選出に組み込んでイーユイを先制技から守りながら通す動きもする。
余談ですが、初手で赫月キリンって並べた時に相手のウーラオス9割方キリンの方を殴ってくるんですが、誰か理由がわかる方いれば教えてください。
ハバタクカミ@ブーストエナジー
- テラスタル:フェアリー
- 特性:古代活性
- 実数値:145(116)-×(↓)-81(44)-182(212)-156(4)-189(132↑)
- H-B:A特化パオジアンの不意打ちを最高乱数切り耐え
- H-D:C特化ハバカミのシャドーボールを確定耐え
- S:最速トドロクツキ抜き
- C:余り
- 技構成:マジカルシャイン/シャドーボール/凍える風/守る
カミイーユイのカミの方。殆どイーユイとセットで選出していた。
自身で殴ることも意識して火力耐久にバランスよく配分したが、横のイーユイを通すことを意識した結果、凍風を打つだけマシーンと化していたので耐久厚めの配分の方がよかったかもしれない。また、イーユイとセット選出していたためD方面の調整も生きなかったので、そこも含めて努力値は要調整であると感じた。
また、技構成についてもマジシャ/シャドボ/凍風は確定だが、残り一枠は検討の余地があると思っている。守るがあると相手の初手テラスを様子見できるのは偉いが、この技構成だとイーユイとセット選出が前提になっているため、ムンフォを入れてアタッカー性能を上げる、挑発を入れて相手のギミック潰しをできるようにする等を検討しても面白いかもしれない。
イーユイ@気合いの襷
- テラスタル:ゴースト
- 特性:災いの玉
- 実数値:131(4)-×(↓)-100-187(252)-140-167(252↑)
- 技構成:火炎放射/悪の波動/熱風/守る
カミイーユイの金魚担当。こちらピン選出もそこそこする。
カミイーユイ選出をする際は、このポケモンを何回動かせるかが勝敗に直結するため、行動回数を増やすため襷ゴーストテラスで採用。
高火力で有象無象を蹴散らしてくれるので安定した勝率に貢献してくれるのだが、逆にメインウェポンが熱風なせいで常に外しのリスクが付きまとうのが非常に心臓に悪い。
シーズン終盤に急遽採用したため、何も考えず臆病個体にしていたが、よくよく考えると抜きたい相手が最速ウーラオス・霊獣ランドロスくらいしかいないので、控えめ個体の方が良かったかもしれない。
テツノカイナ@突撃チョッキ
- テラスタル:炎
- 特性:クォークチャージ
- 実数値:252(180)-211(252↑)-129(4)-×(↓)-94(44)-74(28)
- H:A特化ウーラオスの水流連打をほぼ確定2耐え(40.5 ~ 50.0%)
- A:特化
- S:S4振り赫月ガチグマ抜き
- B, D:余りをDに多めに配分
- 技構成:ワイルドボルト/ドレインパンチ/炎のパンチ/猫騙し
トリル選出時のエース、カミイーユイ選出時のサポーターの両方をこなせる万能ポケモン。
おそらくこの世で自分しか使っていないであろう炎テラス炎パン個体。最初はヘビボン採用だったが、打つ相手がハバカミくらいしかいなかったので、構築全体で重いモロバレルの処理ルートを増やせる炎パンの方が良いと考え変更。しかし、フェアリーテラスを切ったヒードランに対してヘビボン打ちたい場面もあったので一長一短といった感じであった。また、トリルターンを残して赫月に繋ぎたい場合にワイルドボルトが擬似的な自主退場技として使えるのもこの構築と相性が良いポイント。
テラスタイプについても水・炎・草で一生悩んでいた。炎だとハバカミに強く出れるのが最大のメリットだがどうしても水・地面の一貫が気になるため、これも本当に一長一短という感じ。
このポケモンの調整パターンは無限にありすぎてわからない、誰か最適解を教えてほしい。
オーガポン@井戸の面
- テラスタル:水
- 特性:貯水/面影宿し
- 実数値:187(252)-141(4)-118(108)-×(↓)-126(76)-152(68↑)
- H-D:眼鏡ハバカミのテラスムンフォを最高乱数切り耐え
- S:最速キラフロル抜き
- A,B:余りをBに多めに配分
- 技構成:ツタこんぼう/ウッドホーン/アンコール/ニードルガード
水の一貫が切りつつ、水タイプに打点が持てガチグマのサポートができるポケモンとして採用。(最終的にこの指止まれは採用しなくなったので、ガチグマのサポートはできなくなったが...)
毒寿司に抗う手段としてアンコールを採用。残飯ラッシャの守るをアンコールできれば一気に有利になれる…のだが、シーズン中にあった毒寿司構築は全て残飯型ではなかったので、アンコールがうまく作用することはなかった。
○選出パターン
①トリル選出
(初手)+ + (or )
主に対追い風構築。イーユイ or オーガポンは刺さっている方を選出する。
②カミイーユイ選出
(初手)+ () or ()
バレル入り追い風やトドロクツキ軸に対する選出。後ろの選出は割と自由だが、トリルセット or カイナガポンの選出が多い。
③対トリルミラー・対鈍足構築
(初手)+
初手から火力を押し付ける選出。初手にイーユイを投げることが多いが、隣に誰を置くかは割と自由。鈍足構築は大体絡め手を持っているのでオーガポンの選出が多いが、代わりにハバカミを投げることもある。
④対毒寿司
(初手) + (or) + リキキリン以外
毒寿司に対してのみこの選出パターンを使う。初手で範囲技+ツタ棍棒でキラフロルを倒すことでオーガポンに毒を入れさせず、ラッシャに対してアンコールで粘れるターン数を増やすのが目的。
⑤それ以外
上記の選出ができない場合。決まった形はないが、テツノカイナ&(ハバカミ or イーユイ)という形で出して、猫騙しでサポートしつつ火力を押し付ける選出パターンが多い。
○苦手とするポケモン
・眼鏡サーフゴー軸の追い風
追い風軸にはトリル選出をするのが基本なのだが、鋼テラス眼鏡サーフゴーだけは追い風構築の中でも圧倒的に火力が高すぎてトリルを張る前にリキキリンが倒される。ぱっと見カミイーユイがサフゴに強いので出てこないこともあるが、一手間違うと構築が崩壊する。
・モロバレル入りの追い風
追い風軸に入りうるポケモンで唯一赫月の下をとってくるポケモンなので、こいつがいるだけでトリル選出が通せなくなる。
・ヒードラン
トリル選出時はトリルの時間稼ぎをされ、カミイーユイ選出時は単純に相性不利で辛い。特にフェアリーテラスをされるとイーユイの攻撃が全て半減されるため非常に辛い。
・ペリッパー
雨パというかペリッパーがピンポイントでキツい。範囲技で攻める構築なので、ワイドガードがされるだけ一気に攻めの幅が狭くなる。
○おわりに
シングルに続きダブルでも始めて最終3桁を取れたのが非常に嬉しいです。最終日に光の粉ヤバソチャに負けた時は心が折れかけたのですが、諦めずに続けて本当に良かった...。
やることが明確で初心者でも使いやすい構築になっているので、ぜひこの構築を使ってみてください。
まだ改良の余地がある構築であるため、12月はこの構築を煮詰めていきたい…のですが、碧の仮面追加時みたいに突然使えるポケモンが増えるとやり込みが無に返されてしまうので、ゼロの秘宝が来た後に今月どうするかを決めようと思います。